難聴がある場合の
配慮と支援

Home > 難聴がある場合の
配慮と支援
 > 専門の教育機関

専門の教育機関

 現在日本には、難聴のある子どものために、三つの教育制度があります。その子の困難さの程度や教育的ニーズに応じて選択することができます。保護者の方が、学校や教育委員会と相談しながらお子さんに合った教育の場を選択することになります。

 実際には、特別支援学校や小・中学校にある教育相談のしくみを利用したり、教育委員会が設けている教育相談のしくみを利用したりして相談し、専門のスタッフの助言を参考に考えていきます。また、その際に医療機関からの診断や助言も参考にして考えていきます。

難聴のある子どものための教育制度

聴覚障がい対象の特別支援学校(聾学校)
指導領域 教科・道徳・特別活動・自立活動を行う。
指導形態 少人数の学級で障がいに配慮して行う。1学級は、6人以内。平均3名。
重複障がいのある児童生徒のために、重複学級を設置することができる。
指導時間 全体の指導時間は、小・中学校と同じ。
対象児 両耳の聴力レベルがおおむね60デシベル以上のもののうち、補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが不可能又は著しく困難な程度のもの
学籍 学籍は、特別支援学校の所属学級におく。
小・中学校の難聴特別支援学級+通常の学級(交流及び共同学習)
指導領域 教科・道徳・特別活動・自立活動を行う。
教科・道徳・特別活動の一部を通常学級との交流及び共同学習として学習することができる。
指導形態 少人数の学級で障がいに配慮して行う。1学級は、8人以内。平均3名。
通常の学級は、40名以内、平均35名(小学校)。
指導時間 全体の指導時間の中で、特別支援学級における指導が中心となるように行う。
対象児 補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度のもの
学籍 学籍は、小・中学校の特別支援学級におく。
小・中学校の通常の学級+通級指導教室
指導領域 通常の学級において、教科・道徳・特別活動を学習し、通級指導教室では、自立活動を行い、一部教科の補充指導を行う場合もある。
指導形態 通常の学級は、40名以内、平均35名。
通級指導教室は、原則個人指導で、小グループ指導を行う場合もある。
指導時間 通級指導教室における指導時間は、週1~8時間。
多くの場合週2時間程度。
通常の学級の教育課程に替えて、あるいは加えて行う。
対象児 補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度の者で、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とするもの
学籍 学籍は、小・中学校の通常の学級におく。